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ハイパワー局(200W超局)のスプリアス確認保証Q&A

今般、総務省においてスプリアス確認における一部リニアアンプの扱いが変更になりました。
総務省公表「新スプリアス規格に適合したリニアアンプ」と新スプリアス規格のエキサイターの組合せは新規格として扱われ、 JARDのスプリアス確認保証は不要となります。(2020年10月)


ハイパワー局(200W超局)のスプリアス確認保証Q&A

1. スプリアス確認の手続きを要する対象設備

1-1. 200W超え(以下「ハイパワー」と呼称)の無線設備はすべてスプリアス確認の手続きが必要か?
一部の場合を除き、必要です。
    ハイパワー設備は、技適の対象でなく、新規格への適合が確認されていないためです。
    ただし、以下の場合は新規格の設備とみなされており不要となります。
  • 平成17年の新基準に移行後に、開局等に当たり国の検査を受け合格した設備であって、現在もそのままの設備で使用している場合
  • 新スプリアス規格に適合済みのエキサイターと総務省電波利用ホームページに「新スプリアス確認設備」として掲載されているリニアアンプとの組み合わせの場合
1-2. 平成17年の制度改正以前に国の検査を受け、そのままの設備である。
  この場合でもスプリアス確認は必要となるのか?
必要となります。
国の検査は旧基準で行われており、スプリアスの新規格への確認がなされていないためです。
1-3. 平成17年の制度改正後に国の検査を受け、その後リニアアンプを変更したが、検査は受けていない。
  この場合、スプリアス確認は必要となるか?
総務省電波利用ホームページに「新スプリアス確認設備」 として掲載されているリニアアンプに取り替えた場合は不要です。
そのほかは必要です。
1-4. 平成17年の制度改正後に国の検査を受け、その後エキサイターを変更したが、検査は受けていない。
  この場合、スプリアス確認は必要となるのか?
新スプリアス規格に適合済みのエキサイターに取り替えた場合は不要です。
そのほかは必要です。

2. スプリアス確認の手続きの単位

2-1. リニアアンプは1台であり、同一局の複数のエキサイターに接続し使用しているが、
  その場合でもエキサイターの装置毎にスプリアス確認保証の対象となるのか?
工事設計書の装置毎に確認保証の対象となります。
リニアアンプが1台でも複数のエキサイターに接続する工事設計になっていればエキサイター毎にハイパワーの設備となり、スプリアス確認保証の対象となります。
2-2. 他の局との設備共用の装置についても局毎に手続きは必要か?
局毎に必要です。
スプリアスの手続きは、制度的に局毎となっており、保証でも局毎に必要となります。

3. スプリアス確認保証の対象・手続き

3-1. スプリアス確認保証が可能な設備は何か?
現時点においてJARDで保証可能なものは、以下の組合せの装置となります。
3-2. リニアアンプの一部にフィルター対策等の条件付きがあるが、この対応はどうすれば良いか?
総務省によるサンプル調査においてそのままでは新規格に不適合と判断された設備となります。
JARDにて保証を行うためには、新規格に適合するようフィルターの挿入等が必要条件となります。
当該変更を行った後、その旨明記し、スプリアス確認保証の手続きを行ってください。
3-3. 上記に該当しない設備の場合はどのような対応があるか?
JARDで保証するためには、保証し得る実測データーの提出が必要です。
実測データーはサンプル的な簡易データでの対応を想定しています。
測定は、スペアナ等を使用し、自ら又は業者に依頼し実施してください。
なお、JARDにおいても有料により対応することも可能です。ご相談ください。
3-4. ハイパワー局のスプリアス確認保証の手続きはどうすれば良いか?
既設の200W以下の設備のスプリアス確認保証手続きと同様です。
総通局へ提出する確認届及びJARDへの保証願いを、郵送、メール又はネット申請により提出することとなります。
なお、ハイパワー設備については、設備が複雑となるため、開局申請時等に添付された系統図の添付をできる限りお願いします。

4. その他参考

4-1. 総務省電波利用ホームページ
無線設備のスプリアス発射の強度の許容値
4-2. スプリアス確認保証が可能なリニアアンプ
JARDがスプリアス確認保証が可能なリニアアンプリスト


スプリアス確認保証に関するお問い合わせ先

JARD保証事業センター

営業時間
平日 9:30~18:00(祝日・年末年始を除く)
電話番号
03-3910-7286(スプリアス確認保証担当)
FAX
03-3910-2800
E-mail