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アマチュア無線とはAbout Amateur Radio

アマチュア無線とは

 アマチュア無線は、趣味で行われる無線通信で、電波が届く範囲であればお互いに知らない人同士であっても「年齢・性別・職業・国籍」を越えて自由に交信できるコミュニケーションツールです。

 無線でのおしゃべりはもちろんのこと、小さなトランシーバーでも電波の自動中継局を使用し、遠く離れた仲間と広範囲で安定した交信(レピータ交信)を楽しんだり、車などに無線機をセットして電波の飛びの良い野外に移動して交信(移動運用)を楽しんだり、インターネットを利用したデジタル通信を楽しんだり、相手との交信が成立したらお互いにQSLカード(交信証)を交換し、個性あふれるカードを収集する等の基本的な楽しみ方のほか、はるか遠くは南極や国際宇宙ステーションの宇宙飛行士との交信や、近年ではドローンでの空撮(FPV)などにも利用されており、アマチュア無線には携帯電話やメール、SNS等とは違った魅力があるのです。

 その他、無線機やアンテナ等を自作し、それを用い、通信が成立した時の喜びはひとしおです。このように、アマチュア業務の目的の一つである通信及び技術的研究へのチャレンジが、現在の情報通信社会へつながる礎となっています。

 一方、アマチュア無線は災害、非常時に電話や携帯電話、メール等の公共的な通信ネットワークがダウンした際には有効な通信手段となります。
 国の防災基本計画の中にも、災害時の情報収集・連絡体制の整備のための通信手段のひとつとしてアマチュア無線が取り上げられており、過去の災害発生時にはアマチュア無線による交信がとても重要な役割を果たしました。
 アマチュア無線は、「社会に貢献する通信手段」という側面も担っているのです。

アマチュア無線技士の資格で人材育成

 国家資格である「アマチュア無線技士」の資格には、入門者向けの第四級及び第三級アマチュア無線技士の他、上級者向けの第二級及び第一級アマチュア無線技士があります。最初は入門者向けの第四級及び第三級の取得からスタートし、徐々に上級資格へチャレンジしていく魅力があります。合格した時の達成感は、大変うれしいものです。

 工業高校のジュニアマイスター顕彰制度の資格としても評価されているように、若年層の人材育成としても活用していただきたいと思います。
 ちなみに2014年に「青色LED」でノーベル物理学賞を受賞した天野教授も、少年時代にアマチュア無線に熱心だったという記事がニュースになったように、若きアマチュア無線家が将来の日本の科学界を背負っていくといっても過言ではありません。